「うぶすな」の世界を木で例えますと、地上に出ている「幹」が私たち人間で、見えない地中の「根」は先祖になります。そして、根に栄養を与える「土」が産土(うぶすな)になります。大地の「土」はあらゆる命を「産」み、恵みをもたらします。これが産土(うぶすな)の神の働きです。植物は太陽の光で光合成を行います。天と地の恵みを受けてこそ、植物は育ちます。痩せた土地や砂漠では植物はなかなか育ちません。しかし、栄養たっぷりの大地であれば、根はしっかりと張り、幹を通って、枝葉に栄養を行き渡らせます。
人間でみますと、枝葉や実が、子供であり子孫になります。先祖は「うぶすな」の御力をいただけてこそ、元気になります。根を通して養分が運ばれて植物が生育するように見えない部分によって私たちは生かされているのです。現代社会では、人心の荒廃が進み信じられないような事件が報道されています。これは人間の心が、ちょうど「切り花」のようになっていて、大地から養分を得られずに枯れてきたからです。現代人は古来からのしきたりや信仰を捨てるという形で根っこを自分で切ってしまっておきながら「人生をなんとかしてくれ」「開運させてくれ」と頼んでいるようなものです。根っこがないまま、実(人生の成果、開運)だけを生らせて欲しいと言っても所詮はムリな話です。根がしっかりと大地に張り巡らされた時にこそ、揺るぎない人生になるのですから。大地にしっかりと根を張った生き方、つまり安心した人生の基本は「うぶすな」にあります。
万物を生産する働きを神道ではムスビ(産霊)といいます。縁結びもムスビです。陰陽調和された時に、ムスビが起きます。ムスビは神道の一番大事な概念であり、すべてを結んでいくのが神道の考え方です。
産土の大神さまは、その土地のムスビの神さまです。結婚や家庭に関しては産土神社に参った方が良いのは、ムスビの働きをする神さまだからです。「うぶすな」は、人と人との縁をもって開運する世界です。
私たち一人ひとりを最も守護している“ふるさとの神社を ”産土神社” と言います。産土の ”うぶ” とは、産湯や産声の “うぶ” です。そして、産土の大神とは「自分が産まれた郷土そのものに宿り守護する一生の守り神」という意味です。「うぶすな」の世界は自分のルーツ(原点)であり「たましい」のふるさとになります。これが人生にヒーリング(癒し)をもたらします。
自分の生まれ土地に宿り、その土地の生物の生死を司っている神様で今生の自分を誕生から死に至るまで守護してくださっている一生の守り神です。また、神さま、仏さま、ご先祖さま、そして自分たちとのパイプ役となって世話してくださる、もっとも身近な親のようなご存在です。
《 産土神社の役割 》
家族の幸福、結婚、出産、精神的悩み、病気平癒、死後の安心などすべての開運の基本
産土の大神さまとの神縁で、現在住んでいる地域を守護してくださるご存在です。産土の大神が親だとすると、血のつながった親戚にあたるようなご存在です。住んでいる自宅や、周辺のこと、生活全般に関わることを後押ししてくださいます。
《 鎮守神社の役割 》
家族の守護、学業アップ、商売繁盛、仕事での人間関係改善
その他、職場の鎮守神社、学校の鎮守神社、病院の鎮守神社などもあります。
※基本は、産土神社、鎮守神社になります。
大切なオンリーワンの ”産土神社” ”鎮守神社” をお知りになりたい方は鑑定いたします。